◇夕涼みホタル会

レポート◆夕涼みホタル会~②(6/10)

【プログラムレポート】
夕涼みホタル会②

2011年6月10日(金)18:30~20:40
那覇市末吉公園
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 今夜は今年2回目の「夕涼みホタル会」がありました。ホタルのプログラムは人気が高く、1回目を大きく越す人数が集まりました。下は1歳のちびっこから、お父さん、お母さんまで、初めてネコのプログラムに参加してくれた親子も多かったです。ありがとうございます!例年よりもとっても早く梅雨が明けて、ホタルのシーズンが終わるのは今年は早いのかも知れません。今日はどれくらい出てきてくれるでしょうか??
 
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 ネコのホタル会では、暗くなってから森の中に入ってホタルに会う前に、明るい内にクイズラリーとホタルのお話で、沖縄のホタルについてたのしく勉強します。まずは、公園内に設置してあるネコの自然教室オリジナルの「ホタルクイズ」に挑戦!このパネルは、ネコの自然教室設立時の11年前に、ゆうにーをはじめ当時の大学生メンバーが作った手作りものです。この11年間、800名を越えるたくさんの子ども達がこのパネルを使ってクイズに挑戦してきました。ネコの自然教室を見つめてきた逸品です(^O^)
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 みなさんは、沖縄のホタルについてどのくらい知っていますか?前回のブログ(1回目のホタル会レポート)では、ホタルを見に行くときのマナーについて書きましたが、今回は少しだけ沖縄のホタルの不思議について…。
 まずびっくりするのはホタルの種類の多さ。ここ沖縄本島には、なんと「7種類」ものホタルが棲んでいます。そのすべてが、ここ末吉公園で見られるという、この場所は街中なのにとっても貴重な場所です。大切にしたいですね。沖縄県内全域では、20種類を越えるホタルが棲んでいます。これは日本全国にいるホタルの半数近い割合です。つまり、島国に分かれている沖縄はホタルの種類がとっても多いんです。
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 次にびっくりするのは、ホタル幼虫の棲んでいる場所。ホタルって聞くとすぐに川や水辺が思い浮かべられる人が多いと思います。間違えではないのですが、沖縄のホタルの場合違うんです。多くのホタルは子ども時代を「林の中(落ち葉や草むらといった場所)」で過ごします。川の中に入ったらおぼれて生きていけません。ここ沖縄本島にすんでいる7種類のホタルの幼虫は、すべて林で過ごす陸生ホタルです。沖縄県内を広く見ても、川の中で幼虫の時期を過ごすのはたった1種類だけなんです(クメジマボタル)。沖縄にはいませんが、内地で有名なゲンジボタルやヘイケボタルは水の中で過ごす水生ボタルですが、ホタルの世界では少数派なんです。だからこそ、こんな街中の公園にも、川がけっしてきれいではないこの場所にもホタルがたくさんいるんです。
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 さぁ、いよいよホタルに会いに森の中に行ってみましょう!「大きな声を出さない!」、「ライトを余りつけない、赤いセロハン加工をする!」、「むやみやたらに捕まえない」、そして、草むらや茂みに不用意に入ってハブに咬まれないように注意する。こんなことを子ども達にはなしてから、森の中を進んでいくと、黄色い光がピカピカ☆「クロイワボタル」のお出迎えです。ここで、あわてて大声をだしたり、走り出してはいけません。みんな、静かに~~~よくできました。早起きさんのクロイワボタルは、まだ薄暗い時間から光り始めてくれます。体はお米くらい小さいのに遠くからよく見えるきれいな光です。
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 その次に出迎えてくれたのは、緑色の光でゆっくり光る「オキナワスジボタル」。光ながらゆ~~~くり飛んでいます。ホタルは種類によって光り方も光りの色も違うんです。ホタルは体の大きさに比べたら目がとっても大きいんです。とおくから他のホタルの光りをしっかり見れるように。だからこそ、ちょっとのライトの光りでも惑わされてしまいます。(携帯電話の着信ランプですら…)
         「オキナワスジボタル」
               ↓
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 成虫でみられるのは、今の時期はこの2種類が代表です。ここの公園にはあと5種類も棲んでいますが、みれないのか??って??そうなんです。見られないんです。なぜかと、それらのホタルの成虫は光らないんです。光りを使うのをやめて、虫同士のコミュニケーションに「フェロモン」というある種のにおいをつかって男女が出会う方法をとります。そのため夜に活動する必要がなく、当然夜はみることができません。ホタルってすべての種類が光るわけではないんですよ!これもびっくりの一つ。
 
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 でも、もうひとつのびっくりは、ホタルの子ども達つまり幼虫です。大人になって光りもしないホタルも幼虫時代は、みんなおしりが光ります。これはホタルをたべるトカゲなどの生き物から体を守る威嚇サインのようなもの。沖縄のホタル達は、林の中に棲んでいるので、おしりを光らせながら落ち葉の上や葉っぱの上を歩き回って、餌となるカタツムリやミミズを探しています。だから、真っ暗な森の中にはいると、上を飛んでいるホタルもきれいですが、足下にも星空のようにキラキラと光りが広がっているんです。これも沖縄ならではのホタルの楽しみ方かもしれません。
 ただし、残念なことに今夜は幼虫がほとんど見られませんでした…(>_<)
 多い時には、落ち葉の上で星座がつくれるんじゃないかというほど、成虫よりもたくさんの幼虫がみられますが、今夜はさっぱり。やはり2週間前の台風2号の影響が大きいのかも知れません。これから成虫の数にも影響してこなければいいのですが、自然の動きにはホタルもなすがままなのでしょう。頑張れ!ホタル達。
 私たちも出来るだけマナー良くホタルを見に行って、迷惑をかけないこと、それがホタルへの応援になるはずです。そんなホタルをできるだけ邪魔しないで、迷惑をかけないで会いに行くことが出来た今回参加してくれた親子に、改めて感謝ですね!ありがとうございます!ぜひ、「ホタルのマナー」広めていきましょうね!
 初めて来てくれたメンバーも、ぜひ、これからのキャンプなどで会いましょう!まってま~~す(^O^)

 いつも以上に多くの子ども達を対応してくれた大学生スタッフのメンバーもお疲れ様でした!とびいり参加?のよっしーも!また会いましょう。
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by neco-waku | 2011-06-10 23:59 | ◇夕涼みホタル会 | Comments(0)

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