新年度、ネコのわくわく自然教室スタッフの安全管理講習会の一環で行われているMFA応急処置講習会。今週の月曜日(5/20)、そして水曜日(5/22)には、その第4回目を行いました。
この講習会は、MFAという国際基準の応急処置資格を取得するもので、すべてで10時間以上かかる非常に豊富な内容を習得する講習です。ネコのわくわく自然教室では、ゆうにー(丸谷)がその乳幼児向け講習の指導資格を持っているため、スタッフ向けに開催しています。今年度より、全スタッフに資格取得まで努力義務としたため、今年は受講者が多く、全部で5日間にわけて30名弱のメンバーが資格取得に挑んでいます。
今週でネコスタッフの3分の2のメンバーが資格取得まで至ることが出来ました。お疲れ様です!みんなのその頑張りが、ネコの現場の安全性を高めてくれるようになります。今年度の残りはあと10名弱。週明けの月、火での講習となります。
講習は夜までつづきました。学生メンバーも大学の授業が終わってからのスタートとなるため、大変な思いで参加していますが、みんなやる気に満ちていて前向きに質問も飛び交います。心肺蘇生だけに限らず、出血などの応急処置、喘息の対応やアレルギー時に使用するエピペンといった薬の介助方法まで、教わる内容は様々ですが、乳児から小児、成人までの応急処置全般について勉強していきます。ビデオ教材やレクチャー、そしてマネキンや相互の体を使っての実習と、ステップにわかれて練習をくり返します。今回はMFAの「チャイルドケアプラス」というプログラムです。以下の内容を勉強しました。
【MFAチャイルドケアプラス講習内容】
▼応急手当を行うに当たって
•応急手当てプロバイダー
•緊急事態に気づき、助けようと決める
•かかわる人の安全
•法的な側面
•救急医療サービス(EMS)
▼生命を支えるための基本スキル(BLS)
•呼吸器系と循環器系
•突然の心停止と早期除細動(G2010について)
•蘇生の連鎖
•胸部圧迫
•レスキュー呼吸
•初期の評価 - 意識不明の子ども
•意識不明、呼吸あり - 回復体位
•意識不明、呼吸なし - CPR
•自動体外式除細動器(AED)
•AEDの基本的な操作
•AEDのトラブル解決とその他の注意事項
•チョーキング(のど詰まり)
•初期の評価 - 意識がある子ども
•二次評価
▼重傷の手当て
•出血のコントロール
•止血帯
•内出血
•ショックの管理
•頭、首、または背中のケガ
•四肢の腫れ、痛み、変形
•副木
•軽いケガ
•ヤケド
•化学物質によるヤケド
•電気的なヤケド
•目に入った物体
•目に入った化学物質
•鼻血
•歯のケガ
▼急病の手当て
•突発的な病気の警告兆候
•意識レベルの変化(意識障害)
•脳卒中
•糖尿病の緊急時
•けいれん発作
•呼吸困難、息切れ
•ぜんそく
•定量薬品吸入器
•ネブライザー
•激しいアレルギー反応
•エピペン自己注射器
•胸の痛み、激しい圧迫感や、不快感
•激しい腹痛
▼その他の応急手当
•飲み込みによる中毒
•吸い込みによる中毒
•咬み傷と刺し傷
•ヘビの咬傷
•クモの咬傷
•刺す虫( 虫さされ)
•人間や動物による咬み傷
•熱疲労
•熱射病
•低体温症 (ハイポサーミア)
•凍傷
•緊急移動
•精神面の考察事項
•切断
•刺さった物体
•開放性の胸のケガ
•開放性の腹部のケガ
•妊娠の合併症
•ダニの咬み傷
•海の動物による刺し傷
結構ありますね!新しい国際ガイドライン(米国OSHA基準)にも沿った内容になっており、とても詳しい内容を勉強しました。
昨年度までも同様の講習をネコスタッフは受講していましたが、今年度から講師であるゆうにーが上記規定のインストラクター資格を更新したため、最新の内容に沿った講習をすることが可能になりました。そのため、みんなとっても意欲的に参加してくれています。この日も日を越すくらいの遅くまで、かかって最後の筆記試験や実技試験をクリアして無事に全員資格認定を得ることが出来ました!おめでとう!そして、おつかれさま。
この1年、事故がないように、万が一ケガ等があった場合でも迅速で適格な対応が出来るようにみんなでがんばりましょう!
【MFA講習について】
MFA講習とは、Medic FirstAid(メディックファーストエイド)という国際組織が認定する応急処置の講習プログラムです。米国OSHA基準という国際的な応急処置のガイドラインに沿った内容が学べる国内では数少ない応急処置講習です。単なる心肺蘇生だけではなく、予防法や救助者の安全管理、メンタルケア、そして様々な怪我の応急処置、さらには乳幼児を対象とした応急処置方法など、多岐にわたるスキルを身につけることができるものです。いくつかのコースがありますが、ネコスタッフが受けているのは「チャイルドケアプラス」と呼ばれる乳幼児から成人までを対象とした応急処置プログラムです。ネコの活動中で遭遇する様々な事故への対応を、乳児や幼児の特性を踏まえながら学んでいくものです。こうした資格制度は更新、定期的な復習が必要なためネコのわくわく自然教室ではスタッフに年に1回の受講をするように促しています。
このMFA講習、ネコのわくわく自然教室では丸谷(ゆうにー)が講習会を開けるインストラクター資格を持っており、また、ネコではCPRの訓練に必要なマネキンなどのトレーニング機材を複数所有しています。それらを活用してスタッフ向けの研修を行っています。内部の研修ですが正式なトレーニングカリキュラムに沿って行い、スタッフは国際登録資格を取得しています。ネコのわくわく自然教室事務所は、MFAから「MFAトレーニングセンター(応急処置講習会の開催所)」としての認定を受けています。
【一般向けにも開催できます】
この乳幼児期の子ども達を対象とした応急処置のMFA講習会は、外部からの依頼があれば、一般向けの講習会を別途開催して開くことも出来ます(出張もOK)。乳幼児からの応急処置、特に心肺蘇生だけではなく怪我やアレルギーといった子ども達の活動ではよくある対処についての応急処置は、日本では他であまり行われていないので、子ども達に関わる方、父母の方々などにお勧めする講習内容です。ご希望があればお問い合わせ下さい。数人から可能です!
▼MFAの詳細はこちらから
http://www.mfa-japan.com/
▼チャイルドケアプラス(小児プログラム)の内容
http://www.mfa-japan.com/programs/childcareplus.shtml
(ゆうにー)
by neco-waku
| 2013-05-24 18:53
| ◆スタッフの活動
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