夏のあおぞら学童は今日が最終回(きっと)。今回はスペシャルな内容として、ネコわくの中でもマニアックで人気度合いの強い「化石と岩石」を学ぶ1日です。テーマは「中城村の化石と岩石」ということで、ネコわくから歩いて回れる海岸での採集、そして分析や標本作りなどにチャレンジしました!
ゆうにーイチオシのこの企画。普段は2泊3日のキャンプとして、沖縄本島を南から北へと巡り、7種類の地層を勉強、採取するという大型企画の化石と地層シリーズ。今回は日帰りのあおぞら学童にミニチュア版として登場です。北部への移動も自粛中なので、ネコわくのある中城村に分布する地層や岩石、そして化石を見つけることが目標。
ミニチュア版といっても結構本格的な内容。しっかりと座学からスタートして、沖縄本島中南部に分布する「琉球石灰岩(琉球層群)」という地層と、「島尻層群」という地層の成り立ち学びました。また、こちらは化石は含まれませんが、海岸に漂着する軽石「漂着軽石」についても、中城村で見つけられる特別な岩石としてレクチャー。
沖縄本島中南部のこのエリアには約50万年前(正確には15万~200万年前ごろ)の「琉球石灰岩」という地層、そしてそこよりもさらに古い1000万年前(正確には170万~1500万年前)ほどの「島尻層群」という地層が広がっています。
琉球石灰岩は、かつて沖縄に大サンゴ礁が広がっていた海に由来します。今の沖縄にあるのとは比べ物にならないほどの広大なサンゴ礁があった時代です。なんと、沖縄本島から八重山まで、ずっとサンゴ礁の浅瀬が続いていたと言います。 それは、今から約200万年~15万年前のこと。ちなみに、地層は明確にここが〇〇年前!というのではなく、〇〇~〇〇年前くらいとわかります。
昔あった広大なサンゴ礁は、隆起して陸になってしまったために、もう生きている姿で見ることはできませんが、当時のサンゴ礁に生きていた生き物たち(サンゴやウニや貝、有孔虫など)の体が積もって岩山になっているんです。 これが有名な「琉球石灰岩」。昔のサンゴ礁にすんでいた生き物の体が集まってできているので、これ自体が化石の塊のようなもの!沖縄本島中南部では、どこの海岸に行っても、今のサンゴの骨と混ざって、かけらとなって落ちています。割って見ると、巻貝や二枚貝、ウニの骨、そして太古のサンゴの模様などを発見することができるんです。
そして、中城村で一番多いのが、中城の山並みを作っている「島尻層群」呼ばれる泥や砂の地層です。一番目立つのは灰色の泥岩(シルト岩)。これは一般に「クチャ」とも呼ばれる荒目の泥でできた地層。なんと先の琉球石灰岩よりも古い時代、この辺りが水深1000mほどの深海だった時代のものなんです。
その頃は今とは全く違う景色。大陸から流入するたくさんの泥や砂が静かに、とても長い年月をかけて堆積したのがこの地層。灰色の地層や茶色い地層など、いくつかに分かれていますが1500万年前~170万年前までの間に積もったこの時代をまとめて島尻層群と呼ばれています。
その中には「ナンノ化石」という微細なプランクトンなどの化石や小さなウニや二枚貝などの化石が含まれています。
そんな岩石や化石が、どこでみつかるか?というと、、、
海岸にあるんです。地層自体は中城村全体に広がっていますが、森や市街地に覆われて直接見ることはできません。ただ、川から流れて行きたり崖が崩れたりして(時には護岸工事などで人為的に移動もあります)、海岸に多くが転がっているんです。
しらなければただの石。しっていると宝物。それが岩石や化石の面白いところ。ネコわくでも普段泳いだり、魚を釣ったりするあの場所で、今日は1日かけていろいろな岩石や化石を集めるメンバー。同じ場所で同じ子達が、全然違う視点で楽しめる。これが学ぶことの面白さでもあります!
そんなことを感じながら、夕方までかけて集めた岩石をネコわくに持ち帰り、最後は分析と標本作り。
ハンマーで割って中身を見てみたり、ルーペで拡大して観察したり、木製の箱に綺麗に並べて標本を作ったり。学んで、自分で見つけて、分類して、形にする。これを1日で楽しめた「化石と岩石」がテーマの特別なあおぞら学童クラブでした!
そう、今日も100%外遊び。どんな状況でも、楽しく、そして安全に野外で過ごす。コンプリートです!
★ちなみにネコわくで開催している本格版の「化石キャンプ」の様子はこちらから!これは沖縄本島を南から北まで巡る3億年の旅に出ます。次の開催は2022年2月の予定です!
(ゆうにー)
▼今日の様子はInstagramで動画配信中
https://www.instagram.com/s/aGlnaGxpZ2h0OjE3OTExMzk2NzM2MDA1MDUy?utm_medium=copy_link
▼あおぞら学童クラブの成り立ち
一番最初の開催は、2020年3月の新型コロナウイルスによる一斉休校を踏まえての支援策としてスタート。この夏も沖縄県内の感染拡大、沖縄県による緊急事態宣言を受けて、安全対策を行いつつ、室内活動よりもリスクの低い100%野外活動として開催しています。
安全の注意を受けた上で、チームにわかれ、リーダーを決めて、2人組のバディを作り、服装や装備の確認から。きちんとした集団づくりや装備の確認が、安全や体調を左右します。
大切な水分補給も、ここではいつもの仕組み。水筒の飲んだ量、補充量をチームのリーダーがチェックしてカードに記録。その日の給水量を100ml単位で把握していきます。季節や天候に合わせて水分摂取量の目標値も決めて「感覚ではなく客観的に」水を飲んでいるかを確認。
装備も野外活動の基本の「長ズボン」を始め、雨が降ってきても外で活動できるようにアウトドア用のレインコート、予備の着替え、弁当、替えの靴までをリュックに詰めて。忘れ物がないかの相互確認も大切です。
釣りの時はライフジャケット、AED(自動体外式除細動器)はリュックの中でフィールドへ持っていき、スタッフは全員トランシーバー、応急処置装備などを身につけてのスタートです。
【夏のあおぞら学童クラブ2021・空き状況】
ゆうにーイチオシのこの企画。普段は2泊3日のキャンプとして、沖縄本島を南から北へと巡り、7種類の地層を勉強、採取するという大型企画の化石と地層シリーズ。今回は日帰りのあおぞら学童にミニチュア版として登場です。北部への移動も自粛中なので、ネコわくのある中城村に分布する地層や岩石、そして化石を見つけることが目標。
ミニチュア版といっても結構本格的な内容。しっかりと座学からスタートして、沖縄本島中南部に分布する「琉球石灰岩(琉球層群)」という地層と、「島尻層群」という地層の成り立ち学びました。また、こちらは化石は含まれませんが、海岸に漂着する軽石「漂着軽石」についても、中城村で見つけられる特別な岩石としてレクチャー。
沖縄本島中南部のこのエリアには約50万年前(正確には15万~200万年前ごろ)の「琉球石灰岩」という地層、そしてそこよりもさらに古い1000万年前(正確には170万~1500万年前)ほどの「島尻層群」という地層が広がっています。
琉球石灰岩は、かつて沖縄に大サンゴ礁が広がっていた海に由来します。今の沖縄にあるのとは比べ物にならないほどの広大なサンゴ礁があった時代です。なんと、沖縄本島から八重山まで、ずっとサンゴ礁の浅瀬が続いていたと言います。 それは、今から約200万年~15万年前のこと。ちなみに、地層は明確にここが〇〇年前!というのではなく、〇〇~〇〇年前くらいとわかります。
昔あった広大なサンゴ礁は、隆起して陸になってしまったために、もう生きている姿で見ることはできませんが、当時のサンゴ礁に生きていた生き物たち(サンゴやウニや貝、有孔虫など)の体が積もって岩山になっているんです。 これが有名な「琉球石灰岩」。昔のサンゴ礁にすんでいた生き物の体が集まってできているので、これ自体が化石の塊のようなもの!沖縄本島中南部では、どこの海岸に行っても、今のサンゴの骨と混ざって、かけらとなって落ちています。割って見ると、巻貝や二枚貝、ウニの骨、そして太古のサンゴの模様などを発見することができるんです。
そして、中城村で一番多いのが、中城の山並みを作っている「島尻層群」呼ばれる泥や砂の地層です。一番目立つのは灰色の泥岩(シルト岩)。これは一般に「クチャ」とも呼ばれる荒目の泥でできた地層。なんと先の琉球石灰岩よりも古い時代、この辺りが水深1000mほどの深海だった時代のものなんです。
その頃は今とは全く違う景色。大陸から流入するたくさんの泥や砂が静かに、とても長い年月をかけて堆積したのがこの地層。灰色の地層や茶色い地層など、いくつかに分かれていますが1500万年前~170万年前までの間に積もったこの時代をまとめて島尻層群と呼ばれています。
その中には「ナンノ化石」という微細なプランクトンなどの化石や小さなウニや二枚貝などの化石が含まれています。
そんな岩石や化石が、どこでみつかるか?というと、、、
海岸にあるんです。地層自体は中城村全体に広がっていますが、森や市街地に覆われて直接見ることはできません。ただ、川から流れて行きたり崖が崩れたりして(時には護岸工事などで人為的に移動もあります)、海岸に多くが転がっているんです。
しらなければただの石。しっていると宝物。それが岩石や化石の面白いところ。ネコわくでも普段泳いだり、魚を釣ったりするあの場所で、今日は1日かけていろいろな岩石や化石を集めるメンバー。同じ場所で同じ子達が、全然違う視点で楽しめる。これが学ぶことの面白さでもあります!
そんなことを感じながら、夕方までかけて集めた岩石をネコわくに持ち帰り、最後は分析と標本作り。
ハンマーで割って中身を見てみたり、ルーペで拡大して観察したり、木製の箱に綺麗に並べて標本を作ったり。学んで、自分で見つけて、分類して、形にする。これを1日で楽しめた「化石と岩石」がテーマの特別なあおぞら学童クラブでした!
そう、今日も100%外遊び。どんな状況でも、楽しく、そして安全に野外で過ごす。コンプリートです!
★ちなみにネコわくで開催している本格版の「化石キャンプ」の様子はこちらから!これは沖縄本島を南から北まで巡る3億年の旅に出ます。次の開催は2022年2月の予定です!
(ゆうにー)
▼今日の様子はInstagramで動画配信中
https://www.instagram.com/s/aGlnaGxpZ2h0OjE3OTExMzk2NzM2MDA1MDUy?utm_medium=copy_link
▼あおぞら学童クラブの成り立ち
一番最初の開催は、2020年3月の新型コロナウイルスによる一斉休校を踏まえての支援策としてスタート。この夏も沖縄県内の感染拡大、沖縄県による緊急事態宣言を受けて、安全対策を行いつつ、室内活動よりもリスクの低い100%野外活動として開催しています。
安全の注意を受けた上で、チームにわかれ、リーダーを決めて、2人組のバディを作り、服装や装備の確認から。きちんとした集団づくりや装備の確認が、安全や体調を左右します。
大切な水分補給も、ここではいつもの仕組み。水筒の飲んだ量、補充量をチームのリーダーがチェックしてカードに記録。その日の給水量を100ml単位で把握していきます。季節や天候に合わせて水分摂取量の目標値も決めて「感覚ではなく客観的に」水を飲んでいるかを確認。
装備も野外活動の基本の「長ズボン」を始め、雨が降ってきても外で活動できるようにアウトドア用のレインコート、予備の着替え、弁当、替えの靴までをリュックに詰めて。忘れ物がないかの相互確認も大切です。
釣りの時はライフジャケット、AED(自動体外式除細動器)はリュックの中でフィールドへ持っていき、スタッフは全員トランシーバー、応急処置装備などを身につけてのスタートです。
【夏のあおぞら学童クラブ2021・空き状況】
by neco-waku
| 2021-08-31 18:38
| ◇あおぞら学童クラブ
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