化石発見キャンプの3日目は、沖縄本島の最古の地層がみられる本部半島へ出発。最終日の地質調査はなんと、移動しながら一気に4つの地層を見学。子どもたちが大好きなアンモナイトにも出会いました!
朝イチでネコ事務所を出発し、1つ目の調査地点へ到着。ここには、なんと海洋博公園。本部半島の先端に来ています。この公園内には、これまで調査して来た地層よりもさらに、さらに古い約2億4000万年前の石灰岩でできた今帰仁層と呼ばれる地層が地表にあらわれている場所です。
海岸沿いにあるその地層を見るために海洋博公園内を歩いていると、次から次へと、子どもたちが壁や石垣に吸い付けられていきます(笑)ほとんどが琉球石灰岩を使っているので、もう化石の宝庫。エレベーター横の壁も、手すりも、床もあっちのベンチも。どこにでも化石があるってわかって、しかもこれは巻貝!タカラガイ!と発見できるようになって。人生の楽しみが増えたはず!!
さぁ、海岸に到着。ここには琉球石灰岩と異なり灰色の地層が広がっています。これも太古の石灰岩。
これらの石灰岩は、かつて地球上にあったパンゲア大陸という超大陸があった時代のもの。当時の豊かな海で堆積した生き物の体で出来ているんです。2億年とかなり時間が経っているため、生き物の形がわかる化石や痕跡はほとんどありませんが、なんとここではアンモナイトを見ることができます!沖縄でアンモナイトの化石を見ることができる貴重な場所なんです。
ここはエリア自体が国指定の天然記念物になっているため、採取は行わず、自分たちの目で見て太古の世界、沖縄で唯一見られる本物のアンモナイトを観察しスケッチをしました!
さぁ、今日はあと3つの地層へ!次の調査地点へ出発です!
2つ目の調査地点では「チャート」と呼ばれる透明感のあるきれいな石を見つけられます。
岩場もありますが、海岸の砂浜のにたくさん落ちているこのピンクや黄色っぽい小石です。これはとっても硬い岩石で、ハンマーでも割れないくらい。 なんと、このチャートと呼ばれる石は、はるか彼方の海の中で堆積した生き物の体の集まりなんです。「放散虫」というちいさな、ちいさなプランクトンが深海にたまったもの。ちいさな生き物なので、数センチ積もるのに数万年かかるとも言われています。 放散虫の体自体が珪酸塩というガラス成分で出来ているので、とっても硬く、そして透明感のある岩になっているんです。 言わばガラスの体を持ったプランクトンの塊。
知らなければただの石ころ。わかると宝物ですね。
そして、今回の化石キャンプの最終調査地点にやって来ました。ここでは2つの地層、岩石を観察することができます。 ひとつは、この辺りで最も古い時代につくられた地層で、先ほどの今帰仁層よりもさらに古く最大で約2億9000万年前という恐竜もまだあらわれていない時代のもの。沖縄本島内では最も古い時代の地層と言えます。これは「石灰岩」で、3億年近い太古の海に大量に積もった海の生き物の体でできています。
堆積後とても時間が経っており、地球の1/4ほどの距離を移動してきた中で圧縮されているものなので、アンモナイトなどの化石も出てこず、ほとんどは潰れたり溶けたりして、化石の形を見ることはできません。それでもこのそのものが、太古の生き物そのものでもあります。
この石灰岩、なんと粉にしてたくさん人の役に立っているんです。 岩を粉にした灰色もの。。。そう、セメントと言われるアレです。この時代の石灰岩地層はここ沖縄だけではなく世界中に広がっているため、いろいろな場所で採取されたものがセメントになり、コンクリートになり、私たちの生活のいろいろなものを作っています。建物も電信柱も塀も道路も、、、私たちの今の生活は、この時代の生き物の体で囲まれ、支えられている。そう思うとなんだか不思議な感覚ですね。
そんなことを学びつつ、今度は足元を見ると、そこには白い石を見つけることができます。拾ってよく見ると、キラキラ光る黒い宝石のようなものが入っている! これは「角閃石安山岩(かくせんせきあんざんがん)」という岩石で、今から1500万年前の頃、沖縄の周辺で火山活動が盛んだった時代に地下のマグマが地表近くでかたまったもの。つまりマグマの塊(火成岩)なんです。そこに含まれている角閃石という鉱物が光って宝石のようになっています!
ここまで調べてきた6種類の岩石で唯一、化石が入っていない石ですが、マグマの痕跡を見られる沖縄では珍しい石ということで、コレクションボックスに加えることにしました!
最後は、海岸で今日集めた化石や岩石を、コレクションボックスに追加して完成。みんないい感じのボックスができていて、今回の旅を笑顔で締めくくることができそうです。それぞれが何かは、お家に帰ってたくさん、たくさん、お母さんお父さん達にうんちくを披露してください。名前や年代などを忘れた時は、自分の化石手帳にも取ればOK! 大人でも楽しめる内容になっているので、ぜひご家族で読んで見てください。
これで今年の化石発見キャンプはおしまいです!たくさんの熱意ある参加ありがとうございました!
(ゆうにー)
▼子ども達の熱中度合いは動画でも見られます!
https://www.instagram.com/s/aGlnaGxpZ2h0OjE3OTEyOTA4OTQ2MjIwNzQy?utm_medium=copy_link
海岸沿いにあるその地層を見るために海洋博公園内を歩いていると、次から次へと、子どもたちが壁や石垣に吸い付けられていきます(笑)ほとんどが琉球石灰岩を使っているので、もう化石の宝庫。エレベーター横の壁も、手すりも、床もあっちのベンチも。どこにでも化石があるってわかって、しかもこれは巻貝!タカラガイ!と発見できるようになって。人生の楽しみが増えたはず!!
さぁ、海岸に到着。ここには琉球石灰岩と異なり灰色の地層が広がっています。これも太古の石灰岩。
これらの石灰岩は、かつて地球上にあったパンゲア大陸という超大陸があった時代のもの。当時の豊かな海で堆積した生き物の体で出来ているんです。2億年とかなり時間が経っているため、生き物の形がわかる化石や痕跡はほとんどありませんが、なんとここではアンモナイトを見ることができます!沖縄でアンモナイトの化石を見ることができる貴重な場所なんです。
ここはエリア自体が国指定の天然記念物になっているため、採取は行わず、自分たちの目で見て太古の世界、沖縄で唯一見られる本物のアンモナイトを観察しスケッチをしました!
さぁ、今日はあと3つの地層へ!次の調査地点へ出発です!
2つ目の調査地点では「チャート」と呼ばれる透明感のあるきれいな石を見つけられます。
岩場もありますが、海岸の砂浜のにたくさん落ちているこのピンクや黄色っぽい小石です。これはとっても硬い岩石で、ハンマーでも割れないくらい。 なんと、このチャートと呼ばれる石は、はるか彼方の海の中で堆積した生き物の体の集まりなんです。「放散虫」というちいさな、ちいさなプランクトンが深海にたまったもの。ちいさな生き物なので、数センチ積もるのに数万年かかるとも言われています。 放散虫の体自体が珪酸塩というガラス成分で出来ているので、とっても硬く、そして透明感のある岩になっているんです。 言わばガラスの体を持ったプランクトンの塊。
知らなければただの石ころ。わかると宝物ですね。
そして、今回の化石キャンプの最終調査地点にやって来ました。ここでは2つの地層、岩石を観察することができます。 ひとつは、この辺りで最も古い時代につくられた地層で、先ほどの今帰仁層よりもさらに古く最大で約2億9000万年前という恐竜もまだあらわれていない時代のもの。沖縄本島内では最も古い時代の地層と言えます。これは「石灰岩」で、3億年近い太古の海に大量に積もった海の生き物の体でできています。
堆積後とても時間が経っており、地球の1/4ほどの距離を移動してきた中で圧縮されているものなので、アンモナイトなどの化石も出てこず、ほとんどは潰れたり溶けたりして、化石の形を見ることはできません。それでもこのそのものが、太古の生き物そのものでもあります。
この石灰岩、なんと粉にしてたくさん人の役に立っているんです。 岩を粉にした灰色もの。。。そう、セメントと言われるアレです。この時代の石灰岩地層はここ沖縄だけではなく世界中に広がっているため、いろいろな場所で採取されたものがセメントになり、コンクリートになり、私たちの生活のいろいろなものを作っています。建物も電信柱も塀も道路も、、、私たちの今の生活は、この時代の生き物の体で囲まれ、支えられている。そう思うとなんだか不思議な感覚ですね。
そんなことを学びつつ、今度は足元を見ると、そこには白い石を見つけることができます。拾ってよく見ると、キラキラ光る黒い宝石のようなものが入っている! これは「角閃石安山岩(かくせんせきあんざんがん)」という岩石で、今から1500万年前の頃、沖縄の周辺で火山活動が盛んだった時代に地下のマグマが地表近くでかたまったもの。つまりマグマの塊(火成岩)なんです。そこに含まれている角閃石という鉱物が光って宝石のようになっています!
ここまで調べてきた6種類の岩石で唯一、化石が入っていない石ですが、マグマの痕跡を見られる沖縄では珍しい石ということで、コレクションボックスに加えることにしました!
最後は、海岸で今日集めた化石や岩石を、コレクションボックスに追加して完成。みんないい感じのボックスができていて、今回の旅を笑顔で締めくくることができそうです。それぞれが何かは、お家に帰ってたくさん、たくさん、お母さんお父さん達にうんちくを披露してください。名前や年代などを忘れた時は、自分の化石手帳にも取ればOK! 大人でも楽しめる内容になっているので、ぜひご家族で読んで見てください。
これで今年の化石発見キャンプはおしまいです!たくさんの熱意ある参加ありがとうございました!
(ゆうにー)
▼子ども達の熱中度合いは動画でも見られます!
https://www.instagram.com/s/aGlnaGxpZ2h0OjE3OTEyOTA4OTQ2MjIwNzQy?utm_medium=copy_link
by neco-waku
| 2022-02-14 10:58
| ◇化石発見キャンプ
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